“恋を知る夏”の始まりだった『夏色の雲が恋と嵐をまきおこす』1話を解体する
2026年、7月11日にテレビ朝日「オシドラサタデー」枠でスタートした『夏色の雲が恋と嵐をまきおこす』。
タイトルから爽やかな青春ラブストーリーを想像していたけれど……
意外と主人公の失恋から物語はスタートした!?

主人公・武宮夏輝は、彼女に振られ、受験にも悩み、自分の将来に不安を抱える高校3年生。
そんな夏輝の前に現れたのが、姉の恋人であり家庭教師となる小早川蒼汰です。
最初は「いけ好かないヤツ」と反発していた夏輝ですが、
蒼汰との時間を通して、少しずつ自分でも説明できない感情が芽生え始めていく、というストーリー。
脚本は『花咲舞が黙ってない』、『東京タラレバ娘』などの作品の脚本を執筆した松田裕子さんです。
第1話のゴールは「ちゃんと人を好きになる」こと
第1話で最も印象に残ったのは、この物語のテーマが最初からはっきり示されていたことです。
夏輝は、付き合っていた彼女と別れたばかり。
夏輝が目標に掲げたのが「新しい彼女を作る」「新しい恋をする」ではなく、
“ちゃんと人を好きになる”だったのが、誠実さを感じてとても好印象でした!

恋愛ドラマは主人公が恋を自覚するまでに時間をかける作品も多いですが、
本作はその第一歩を1話でしっかり描き切っています。
だからこそ、「これから夏輝はどう成長していくんだろう」という期待を自然と抱かせてくれました。
武宮夏輝が”等身大の高校生”だった
先ほどの話に続きますが、第1話で特に良かったのが主人公・武宮夏輝の描き方です。
彼女に振られて落ち込み、模試ではE判定を取り、家族との関係にも悩みながら……
それでも前を向こうとする普通の高校生です。
そんな夏輝だからこそ、
“少し意地を張ってしまうところ”、“素直になれないところ”がどれもがリアルでした。
恋愛ドラマを見ているというより、思春期の男子高校生をそのまま体感しているような感覚。
第1話は、夏輝という人物を好きになるための回でもあったように思います。

夏の始まりと恋の始まり
一方で、第1話では蒼汰についてはあえて多くを語っていません。
爽やかで優しく、誰に対しても自然体。
そんな印象は受けるものの、本心まではまだ見えてこない。
蒼汰はどんな人なんだろう?という興味が、2話の鑑賞モチベになった!

『夏色の雲が恋と嵐をまきおこす』第1話は、派手な展開で驚かせる作品ではありません。
その代わり、「誰かを好きになるとはどういうことか」
その始まりを、夏の空気とともに丁寧に描いた第1話でした。
失恋から始まり、受験という現実に向き合い、そして自分でも説明できない感情に戸惑う夏輝。
その姿はどこまでも等身大で、青春そのものです。
第1話を見終えた今、一番気になるのは、小早川蒼汰という人物のこと。
彼がこれからどんな一面を見せ、この夏がどんな恋へと変わっていくのか――。
……2話の解体は、また別の話。