“勘違い”だけでここまで面白くなる。青春の始まりを描いた傑作『消えた初恋』1話を解体する
2021年にテレビ朝日「オシドラサタデー」枠で放送された『消えた初恋』。
主演は、目黒蓮さん(Snow Man)と道枝駿佑さん(なにわ男子)。黒岩勉さん脚本作品です。
少女漫画が原作ということもあり、「胸キュンラブコメ」という印象を持っている人も多いと思いますが、第1話を見て感じたのは、それだけではありませんでした。
どうして“勘違い”が連鎖するだけで、こんなにも青春って愛おしくなるのか?

今回は、そんな第一話を解体します。
第一話あらすじ
主人公・青木想太(道枝駿佑)は、クラスメイトの橋下さん(福本莉子)に片思い中。
ある日、橋下さんから消しゴムを借りると、そこにはクラスメイト・井田浩介(目黒蓮)の名前が書かれていました。
「橋下さんは井田が好きなんだ」
そう悟った青木はショックを受けます。
ところが、その消しゴムを拾った井田は、
「青木は俺のことが好きなんだ」と勘違い。
さらに青木は、その誤解を否定できないまま話がどんどん大きくなっていきます。
たった一つの消しゴムから始まる、思い込みと勘違い。
それがこのドラマのスタートです。
タイトル『消えた初恋』の意味が、第1話でわかる
第1話で一番好きだったのは、タイトルの回収です。
青木は、自分の好きな人が別の人を想っているとわかる。
つまり、自分の恋は叶わない。
青木の中で“初恋が消えた”ことがタイトルと重なり、意味が明確になっています。

1話30分という短い時間の中で、自分の気持ちに区切りをつけようとする高校生らしい繊細さが、とても丁寧に描かれていました。
“勘違い”がストーリーを動かしていく面白さ
『消えた初恋』第1話は、
一つの消しゴムをきっかけに、登場人物全員の思いが少しずつすれ違っていく物語でした。
このドラマの最大の魅力は、誰も悪くないのに話がどんどん進んでしまうこと。
- 青木は橋下さんを思って行動する。
- 井田は青木の気持ちを勘違いする。
- 青木は誤解を解こうとするけれど、余計に誤解が深まる。
普通なら「早く説明して!」と思ってしまう展開だけど、
この作品はその”もどかしさ”さえ“愛らしく感じたよ。

勘違いが勘違いを呼び、それが恋愛にも友情にもつながっていく。
第1話だけで、この作品の世界観がしっかり伝わってきました。
……2話の解体は、また別の話。